通信制高校でも、全日制と同じように秋には文化祭が行われます。ですが、通信制高校での授業はほとんど自宅で行い、スクーリングも月に数回しか行われません。文化祭を行う必要性というのはあるのでしょうか。そこで、通信制高校で行われる文化祭について詳しく解説します。
事前に知っておくことで、通信制高校へのイメージが変わるかもしれません。
通信制高校の文化祭とは
通信制高校で行われる文化祭は、全日制の学校で行われるものよりも比較的規模が小さいことが特徴的です。
その理由は、通信制高校の場合は少人数のクラスが多く、全体の人数もやはり全日制よりは少ない学校も多いためです。そして、自由参加の学校が多く文化祭へ参加する人数は更に限られてしまいます。ですが、その内容は全日制とはほとんど変わらず、多く見られる催しは生徒による作品の展示や発表会、仮装コンテストやステージでのパフォーマンスと様々です。
また、模擬店も出ているので楽しめるところはたくさんあります。通信制高校によっては専門分野に力を入れている学校もあり、ファッションやアニメなど多種多様なジャンルの催しものが見られる可能性があります。更に、外部講師による講演会が行われる学校もあり、文化祭でしか聴くことができない貴重な話などで大いに盛り上がる可能性があります。
文化祭には家族や友人などを招待することができるところもあり、多くの人で賑わいます。
文化祭で協調性を学ぶ
通信制高校で行われる文化祭に参加することにより、多くのメリットを得られる可能性があります。協調性というのも、文化祭で学ぶことができる1つです。通信制高校のメリットは、在宅で勉強をすることができるので自分のペースで学ぶことができることです。
ですが、その反面、仲間と協力することを学ぶ機会が少ないということです。文化祭ではチームを作り1つの催し物を成功させるために、生徒同士が意見を出し合います。時には相手の意見を取り入れたり、自分の考えを説明したりしながら協調性を養うことができるのです。
文化祭というのは、教科書や授業では学ぶことができないことを知るためにも必要なイベントなのです。
通信制高校には、幅広い年齢層の人が通っています。なかには、社会人の人もいれば主婦の人もいます。また、全国にキャンパスを持っている場合は、全国から生徒が集まってくることもあり、違う地域の人と交流をすることもできます。
文化祭は同じ学校に通いながらもなかなか会えないクラスメートや講師と会える貴重な日でもあります。できるだけ積極的に話しかけて自らコミュニケーションをとるようにしましょう。
文化祭の活用方法
通信制高校の文化祭は、将来的にも大きな役に立つことがあります。その理由は、OBが参加する可能性があるということです。通信制高校に通っていると様々な不安を抱える人もいるのではないでしょうか。たとえば、進学のことや就職のことなどで悩んでいても、なかなか経験者に聞くということは難しいものです。
ですが、文化祭にはOBが参加するという場合もあります。文化祭で疑問に感じたことや、不安な気持ちについて聞いてもらいアドバイスを受けることができる日です。勇気を出して聞いてみることが大切です。ですが、文化祭で気になったことをOBに質問する時にはマナーを守るということも大切です。
まずは自分の名前を名乗ってから、時間があるかどうか、どれぐらいなら話を聞いてもらえるかを確認しておきましょう。そして、質問内容についてもできるだけコンパクトにまとめて、相手が答えやすいようにしておくことも大切なことです。
文化祭を楽しみながら、将来的に必要な情報を得られるようにすることが大切です。
文化祭に家族や友人を招待する時のマナー
年に1度の文化祭です。できたら、家族や親しい友人を招待したいと考えている人もいるでしょう。ですが、注意することもあります。学校にもよりますが、生徒以外が文化祭に参加をする時には招待券が必要になる可能性もあります。
事前に確認をしておかないと、せっかく大切な人達に来てもらっても入れない可能性があります。高校の文化祭は何度も経験できるというものではありません。できるだけ良い思い出になるように心がけることが大切です。
文化祭の参加には事前準備も必要です
通信制高校のなかには、全国にキャンパスがある学校もあります。その時には、合同で1ヶ所に集まって行うという可能性もあります。地方のキャンパスに通っているという場合は、日帰りで帰れるかどうかも考えておくことが必要です。
もし、日帰りで帰ることが難しいという場合は、宿泊施設などの準備をしておくことも大切です。そして、会場までの移動手段についても調べておきましょう。電車やバス、またはタクシーとあらゆる方法を考えておくことで、万が一のトラブルを防ぐことができます。
事前にパソコンやスマホなどでシュミレーションしておくと、スムーズに移動することができます。
文化祭に参加することのメリット
文化祭に参加することは、就職の時にも大きなメリットとなります。そして、そのためには催し物を企画したり、実行委員の一員になるなど、中心的な役割を担うことが大切です。その理由は、企画の発案や実行委員会への参加をした経験は、面接の時に大いに役に立ってくれます。
通信制高校という存在について、名前は知っていてもその内情までは知らないという人もいます。面接の時に通信制高校がどういった所なのか質問された時に、文化祭での出来事は話題としても十分です。
どのような催しものをしたか、どのように参加したのかを伝えることで、就職の時にはアピールポイントになります。仲間と協力し合いながら高校の文化祭という1つのことを成し遂げるのは、とても有意義な時間を過ごすことへと繋がります。
高校へ通い勉強するということも大切なことですが、学びの場は様々なのです。
個人的な事情から文化祭への参加が難しいという人もいるかもしれません。ですが、文化祭は高校生の時にしか経験ができないイベントです。僅かでも参加してその空気感を大切にすることが望ましいです。最初に、自分が参加できる範囲について説明しておくと、周囲も協力してくれるので、文化祭の楽しさを味わうことができるでしょう。
そして、この時に経験したことは将来に渡り財産となるかもしれません。